AB Tastyの料金や機能を他社と比較する|向き不向きなども解説

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Leango

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無料で改善案も入手できるLPOツール「dejam」。ヒートマップ、Web接客、プロジェクト管理、改善ナレッジなど盛りだくさん!

AB Tastyは、ABテストに特化したツールの一つで、世界でも広く利用されていると言われています。

しかし、ABテストツールやLPOツールなどを導入する際は、料金や機能などをよく確認した上で、自社のWebサイトやアプリの課題が解決されそうかどうかを十分に検討する必要があるでしょう。
AB Tastyは、操作性に優れていて技術的な知識がなくても運用が可能な一方で、ヒートマップ分析などの機能は搭載されていません。
そこで、どのような機能があり、どのような課題を持つ組織に向いているのか・向いていないのかをお伝えします。

機能だけでなく、料金など様々な観点からどのツールが最も良いのかを比較する上での参考にしてください。

AB Tastyは、世界4大テストツール?

AB Tastyは世界基準で評価しても使用率が高いABテストツールの一つで、その機能と特徴は多岐にわたります。
実際に、Similar Techというどのツールがどれだけ利用されているかを確認できるサイトでは世界で5番目に利用されているABテストツールであることが確認できます。


※2023年8月8日現在

Optimizelyのブランドで上位2位までを占めているので、ブランドとしては世界で4番目に利用されているツールといえます。

このセクションでは、AB Tastyの位置づけと主要な特徴に焦点を当てて解説します。

ABテストツールとしてのAB Testyのポジションについて解説

ABテストツールには、かなりの種類のものがありますが、AB Tastyはその中でも特に注目されるツールの一つで、世界4大ABテストツールとも言われています。
この称号は、ギャプライズ社の調査によって世界で4番目に使用率の高いABテストツールのブランドであることが明らかにされたことに由来します。

参考:ABテストツールの「失敗しない選び方」完全ガイド 〜無料から有料までプロが徹底比較〜

AB Tastyの特徴を解説

AB Tastyの特色は、ABテストに特化していることと操作性に優れていることです。

  • ABテストに関連した機能に専門的に特化している
  • エンジニアが不要のノーコードテスト作成

特に、ABテストに関連した機能については専門性が高いです。
2種類で比較する通常のABテストの機能のほか、多変量テストや、複数ページテスト、リダイレクトテストなど、ABテストに関連する機能は基本的に全て揃っています。

これらの機能を、エンジニアがいなくても十分に利用することができるので、目的に合わせて様々なタイプのテスト実施することで迅速にWebサイトやアプリを改善することが可能です。

各ABテストの機能と利用シーンについて解説

AB Tastyには、非常に豊富なABテストの機能が実装されていることを確認しましたが、これらはどのようなシーンで使い分けたら良いのかと疑問に思う方もいるのではないでしょうか。
この項目では、そもそもABテストの各種類をどのような目的で利用するのかについて解説します。
自社のWebサイトやアプリの課題を解決するのに繋がる方法がないか、参考にしてください。

ABテスト

ABテストとは、一つの要素について2種類のバリエーションを用意し、どちらの方がパフォーマンスが高いかを比較する方法です。
例えば、ボタンCTAの色を変更すると考えた場合に、元々の色と変更した色のどちらが効果的かを測定するようなテスト方法です。

一つ一つの要素がユーザーに対してどのような影響を与えているのか、定量的に観測することができることがポイントです。
定量的な判断をもとにして、一つ一つの改善をコツコツと積み重ねることが重要です。

また、基本的には新しくページを作成してソースコードなどを管理しなくてもテストを実施しやすいということが大きなメリットです。

ただし、これから以下の項目で説明するようなテスト方法の全てを纏めて「ABテスト」と呼ぶ場合もあるので注意してください。

多変量テスト

多変量テストは、通常のABテストが2パターンでの比較であったのに対し、それ以上のパターンを用意したり、別の要素も同時に変更を加えるようなテスト方法です。
先ほどの例でいえば、CTAボタンの色を比較していたのに付け加えて、ボタンの文言を変更するのも同時に行いたいと考えた場合、二つの要素を2パターンずつで比較しているので、4つの組み合わせを確かめる必要があります。
これを実現するのが多変量テストです。

いくつかのパターンの組み合わせの中で、どれが最も効果的か迅速に判断したい場合や、最終的な調整を行ないたい場合に有益でしょう。

今回の例で言えば、たとえば次のパターンを用意する必要があります。

  1. 元のボタンCTAの色と、元々の文言のパターン
  2. 新しいボタンCTAの色と、元々の文言のパターン
  3. 元のボタンCTAの色と、新しい文言のパターン
  4. 元のボタンCTAの色と、元々の文言のパターン

これらを同時にテストを回し、統計的に有意なデータで比較をすることが可能です。

ただし、普通のABテストと比較してパターンが倍になっているので、必要とするトラフィックの量も単純計算で2倍になることに注意してください。
一般的には、多変量テストは月に10万PV以上発生しているサイトで行なうのが適しているとも言われています。

複数ページテスト(ファネル分析)

複数ページテストでは、一つのページだけでなく、複数のページを顧客が遷移しながら最終的に購買などのアクションを取る際に、どのページ設計が最も効果的か判断する方法です。
例えば、ECサイトや入力フォームなどの離脱率が高く、かなりの数の顧客が最後まで到達していないような場合に実施すると良いでしょう。

具体的には、ECサイトなどを想定するとわかりやすいでしょう。
例えば、商品一覧ページから商品紹介ページへと推移し、カート画面、情報入力画面、購入ページなどと推移していく中で、途中の工程のページを変えたり、他のページと統合してページ数を減らしたりしたパターンではどのように数値が改善するのかをテストするイメージです。

複数のページを経由する中で最も効率的に顧客のCVを完了させることができるパターンを見つけ出すのに役立つでしょう。

リダイレクトテスト(スプリットURLテスト)

リダイレクトテストとは、通常のABテストでは同じページ内である要素の変更によって、ユーザーに対してどのような影響を与えるのかを確認してきました。

一方で、リダイレクトテストでは、そもそもユーザーの遷移先のURLが変わるため、要素が一部違うなどの微妙な差に留まらず、全く違うレイアウトや訴求のLPへと遷移させることが可能です。

これは、サイトやアプリをリニューアルなどする際に、事前にユーザーの反応を確認しておくことなどにも大きく貢献します。

AB Tastyが提供する主要機能

AB Tastyは様々な種類のABテスト機能が実装されており、セグメントによって顧客理解を深めたり、カスタマイズ可能なテンプレート、エンジニアを必要としないビジュアルエディターなど、マーケティング効率と効果を最大化する強力な機能を提供しています。
ここでは、代表的な特徴について4つt解説します。

様々な形式で仮説検証ができるABテスト機能

AB TastyのABテスト機能は非常に多岐にわたります。通常のABテストだけでなく、多変量テストやリダイレクトテストなども行うことができるため、目的に合わせた実験がエンジニアリソースなしで実装・開始できます。

パーソナライズをして顧客理解を深めるセグメント機能

AB Tastyでは、セグメント機能やトラフィック割り当て機能があります。
これにより、セグメント分けしたユーザーごとに行動を深く理解し、ターゲティングやパーソナライゼーションを効果的に実施することが可能です。
さらに、ベイズモデルを搭載しているためテストを実施する際はリアルタイムで更新される分析結果をもとに迅速に戦略を修正できます。

カスタマイズ可能なテンプレート設定で簡単に導入できる

さらに、AB Tastyではカスタマイズも可能なテンプレート設定が用意されているため、導入時の初期設定のハードルが低いのも特徴です。
最初はテンプレートの設定を利用してツールを理解しながら、慣れてきたらカスタマイズ設定を反映して効率的に運営に活かすことができるので、初心者の方でも安心でしょう。

ノーコードでエンジニアを必要としないビジュアルエディター

AB Tastyのビジュアルエディターは、エンジニアなしで操作可能です。
技術的専門知識を持っていないマーケティング担当者などチームメンバーでも、Webページの要素をドラッグアンドドロップで編集し、ABテストやページのパーソナライズをすぐに実行へ移すことができます。

このノーコード機能は、開発リソースが限られているような状況で特に有用で、マーケティングチームが自立して迅速かつ柔軟に作業を進めることが可能です。

AB Tastyの料金体系

AB Tastyの料金体系については、残念ながら情報がほとんど公開されていません。

具体的な料金体系は、おそらくある程度カスタマイズされてプランが変更されているのではないかと考えられます。
一般的に、ABテストツールなどのLPOツールにおいては、月間で利用するトラフィック数がどの程度の規模になるかに応じて料金が変動するような形態も少なくありません。

具体的なプランや費用について知りたい場合は、日本ではAB Tastyの販売を行なっているギャプライズ社へ直接お問い合わせをすることが推奨されます。

AB Tastyを選ぶのが推奨されるケースについて

ここでは、AB Tastyを選ぶのが適しているケースや、逆にあまり向かないケースについて解説します。
ツールを選定する上では、企業が取り組むべき課題や戦略に合ったものを選ぶことが重要なため、AB Tastyの機能が実現できることとできないことについてのイメージをより鮮明にしてください。

AB Tastyを選ぶことで解決される課題

AB Tastyは以下のような課題を解決することが重要な状況においては、非常に高い効果を発揮するでしょう。

  • エンジニアリソースを活用することができない:エンジニアなしでもABテストの設計と実施が可能。
  • 簡単な操作でABテストを実現したい:ノーコードで操作性の高いインターフェイスにより、技術的な知識や複雑な設定なしでテストを始めることができます。
  • ABテストを通して顧客の理解を深めたい:精緻なテストと分析機能により、正しくテストを実施できれば顧客の行動や好みについて深い洞察が得られます。
  • ABテストを通して媒体を最適化したい:テスト結果を元に、こつこつとCTAやデザインなどの改善を積み重ね、ページやアプリの状態を最適化することも可能です。
  • セグメント機能を活用してパーソナライズした体験を提供したい:細かなセグメント分析により、ターゲットユーザーに合った体験の提供が可能です。

こうして考えると、やはり早期にABテストに取り組みたいと考える方にとって、AB Tastyは良いツールだと言えそうです。

AB Tastyが向かないケース

AB Tastyが最も力を発揮しやすいケースについて解説しましたが、以下のようなケースでは他の専門ツールの選定を検討する方がよいかもしれません。

  • ヒートマップ分析なども同時に実施したい: AB TastyはABテストに特化しているため、ヒートマップ分析などの機能は限定的です。
  • 顧客がCTA等を発見できているのかを調査したい: このような特定のユーザー行動の追跡は、ヒートマップ分析や画面録画機能が必要です。AB Tastyの機能とは異なるため注意が必要です。
  • 顧客がどこで離脱しているのか把握したい:こちらもヒートマップなどが必要です。
    離脱が多くなりやすい位置についての分析のような深いユーザー行動の追跡には、他の分析ツールの使用を検討するとよいでしょう。
  • LPOの観点でどこに問題があるのかを知りたい: AB Tastyは主にABテストに焦点を当てており、テストの結果として問題点を考えることは可能ですが、特に元の知識が少ない場合は何が問題でどう改善すべきか考えるのは難しいかもしれません。
  • 新しいCTAなどのデザインを手間をかけずに作成したい: AB Tastyは、あくまでもABテストを実施するための映画という訳ではありません。機能範囲ではデザイン作成の支援は限定的であるため、この目的には他のデザインツールの使用が適切かもしれません。

これらのケースでは、AB Tastyを利用したからといって効果的な改善ができるとは限りません。
特に、ヒートマップ分析を行ないたい場合や、ABテストをどう活かすのか十分な知識がない場合、活かし切ることができないかもしれません。

AB Tastyの主要な競合ツールとの比較

このセクションでは、AB Tastyとその主要な競合ツールであるOptimizely、VWO、Google Optimizeとの比較を行います。それぞれのツールが提供する機能や特徴、価格などを比較し、AB Tastyがどのようなケースで最適な選択肢となるのかを明示します。

Optimizelyとの比較

Optimizelyは、業界内で高い認知度を誇るABテストツールの一つです。AB Tastyと比較すると、機能面での差異や価格設定、ユーザーサポートなどに違いが見られます。AB Tastyの強みは、より使いやすいインターフェイスや導入のしやすさにあります。一方、Optimizelyは大規模企業に向いているとされることが多いです。

VWOとの比較

VWOは、比較的コストパフォーマンスに優れたABテストツールとして知られています。AB Tastyとの比較では、機能の柔軟性やカスタマイズ可能なテンプレートの提供など、中小企業に特に適している点があります。AB Tastyの方が高度なセグメンテーションやデータ分析機能を提供しているため、より専門的な戦略が求められる場合に適しています。

Google Optimizeとの比較

Google Optimizeは無料のプランも提供しており、初心者から専門家まで幅広く利用されています。AB Tastyとの比較では、Google Optimizeが初期投資を抑えたい企業に適しているのに対して、AB Tastyはより高度な戦略を実現するための多岐にわたる機能を提供しています。具体的には、AI機能を駆使した分析や高度なカスタマイズが可能で、大規模なプロジェクトにも対応しています。

まとめ|AB Tastyの主要機能とおすすめの方

AB Tastyはその多岐にわたる機能と中小から大規模な企業への対応力で、データ駆動型のマーケティングを強化したい企業に最適です。以下に、主要機能、最適なユーザー像、そして導入のステップについて概観します。

  • 主要機能
    • ABテスト機能:仮説検証の多様な形式
    • セグメント機能:分析とカスタマイズで顧客理解強化
    • AI機能:戦略立案のためのデータ駆動
  • 最適なユーザー像
    • 中小~大規模企業対応
    • データ駆動型マーケティング強化
    • カスタマイズ・セグメンテーション要件
    • 専門的なサポートと使いやすいインターフェイス求める組織

AB Tastyの機能の豊富さ、企業のニーズに合わせた対応力、そして計画的な導入が、業界や市場での成功へと導きます。

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