カンバン方式のタスク管理とは?得られる効果やおすすめアプリ・ツール6選を紹介

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カンバン方式とは何?

カンバン方式は、トヨタ自動車が開発した生産管理の方法で「カンバン」と呼ばれる生産指示書により工程管理、在庫管理を行う方法です。複雑なシステムを使わずに在庫を最小にできます。

ジャストインタイムと対で語られ、メンバーにわかりやすいようにタスクを見える化にし、「ムダ」「ムリ」「ムラ」を排除して効率化を図る簡便なシステムです。

この方式はプロジェクト管理にも応用され、基本的な考え方にプロジェクト管理に必要な項目が追加されたアプリも開発されています。

タスク管理の基本的な手法

タスク管理の基本的な手法は、タスク出しをして、それらの日程を見える化にするためにホワイトボードやエクセル、専用ソフトに書いてタスクの量と進み具合を管理します。

1列目に、やるべきタスクを書き、2列目に状態、3列目に完了を書きます。タスクは、1行で1タスクを書きます。

この管理ボードを見ればどれくらいのタスクがあり、どこまで完了したかどうかが直ぐに誰でも確認できます。

タスク出しをする

最終目的達成のためにやるべきタスクを、カテゴリー別に書き出します。

タスク全てを出すのは難しく、作業の途中で足りないものに気づいて日程が遅れてしまうこともありますので、タスクの洗い出しは時間をかけて行います。

作業が継続中でも、定期的にタスク出しの時間をとり、タスクの抜けが無いかを確認しながら作業を進めます。

タスク管理ツールを使う

タスク管理するツールには、ホワイトボードや紙、エクセルシート、専用のタスク管理アプリがあり、それぞれに特徴があります。

ホワイトボードや紙を使うとすぐに始められ費用もかかりませんが、使用のルールを厳格に決めておく必要があります。また、確認のためにツールがある場所へ行く必要があります。

エクセルは、クラウドでも使えるので大勢で使用できますが、使い勝手や機能で専用アプリには敵わないでしょう。

カンバン方式でタスク管理をして得られる効果4つ

カンバン方式でタスク管理をすると、カテゴリー別にグルーピングができ、プロジェクトの進捗や各人のタスクが一目でわかります。チーム内でやり取りがしやすくなり、リソース管理もできるので無駄が省けます。

ここで、カンバン方式を採用することで得られるメリットを、具体的に説明します。

1:グルーピングが可能

カテゴリー別にタスクを出すことで、グルーピング化できます。

漫然とタスクを考えても漏れが生じます。タスクを出す場合は、カテゴリー別に考えて洗い出していくことによって、関連性のあるタスクを考えてグルーピング化し、タスクの漏れを少なくします。

確認作業もグルーピング化した情報のみを表示させることにより、進捗状況の詳細がわかり、プロジェクト全体の進捗状況を把握しやすくなります。

2:一目でタスクを把握しやすい

カンバン方式を採用すると、統一化されたフォーマットで情報が把握しやすくなり、一目でタスク管理ができます。

カンバン方式でのタスク管理の基本は、タスク、タスクの状態、タスクの完了です。

情報が統一化されたフォーマットにまとめられているので、同じ視点で確認でき、しかも情報がシンプルなのでタスク管理がしやすくなっています。

3:チームでのやり取りがしやすい

カンバン方式でタスクを管理すると、他のメンバーの作業状況を把握できるため、互いにやり取りしやすくなります。

プロジェクトは、1つのタスクが遅れると全体が遅れてしまいます。後れを回避するためには、各人の状況を把握して対策をとる必要があります。

全員のタスクがシンプルな同じフォーマットにまとめられているので、他のメンバーの進捗状況を確認でき、情報交換のための時間を省くことができます。プロジェクト全体の進捗状況も把握できるので、チームの意識レベルの統一化にもつながります。

4:無駄が省ける

タスク管理によって各人の状況が把握できると、リソース管理ができ、重複したタスクをなくしたり、1つの遅れのために他の人の手が空いたりするような無駄が省けます。

遅れたタスクに対してタスクの再配分をしたり、問題解決のためのミーティングを行ったりして、タスクの遅れを挽回するといった対策をとることができます。

また、プロジェクトでは、時間的なムラが発生し、ある時期にタスクが集中したり、ある時期は暇になったりといった現象が起こる場合もあります。このような状況を防ぐのにもカンバン方式での管理が役立つでしょう。

カンバン方式でタスク管理をする時の注意点3つ

カンバン方式には、注意すべき点があります。メリットとともに注意点も理解した上で運用することが大事です。

ここでは、カンバン方式の注意点を3つ挙げ、それぞれについて詳しく説明します。

1:タスクの比重が分かりにくい

カンバン方式ではタスクの量はわかりますが、各タスクの重要性までは書いていません。

タスクには、プロジェクト全体の遅れにつながるようなタスクや、多少遅れても部分的にリカバリーできるようなタスクが混在していますが、基本的なカンバン方式で管理できるのは、タスクの量と完了しているかどうかだけです。

プロジェクトにとって致命傷となるようなタスクでも、遅れてもすぐに挽回できるタスクと同じ扱いとなって、重要性に気づかず最後に大慌てするといったことも起こります。

2:時系列でタスクの確認がしにくい

カンバン方式は、時系列での進捗は判り難いところがあります。

タスク相互の時系列の関係が分かりにくく、タスクの優先順位を見落としたり、完了したタスクをやり直したりする恐れがあります。

また、優先順位が判らずタスクが放置されたり、その理由が見える化にできず、意思統一に支障をきたしたりする可能性もあるでしょう。

3:コストダウンが分かりにくい

カンバン方式にはコストに関する情報が無く、コストダウンが分かりにくいという懸念があります。

コストがどのようになっているのかチームのメンバーは分からず、コストについての情報に触れることもありません。そのため、コストダウンについて検討する状況になりにくいでしょう。

プロジェクトが完了した時、コストを計算したら大赤字といった状況も発生しかねないので、コストを見える化にするために、別の方法を加える必要があります。

カンバン方式でのタスク管理のやり方とおすすめシート10選

カンバン方式でのタスク管理でできることは、タスクの洗い出し、タスクの進捗状況の把握、タスクの完了状況の確認です。しかし、これらだけでは、タスクの重要性や時系列での管理、原価管理ができません。

カンバン方式を補う様々なシートが考案されています。便利なシートを活用することで、タスクやプロジェクトの細部まで把握できるようになります。

1:ガントチャート・カレンダー

ガントチャートやカレンダーを使うと、時系列でタスクを管理できます。

ガントチャートは、横軸が日付、縦軸がタスク項目で、タスクの開始日から終了日まで矢印を入れます。

カレンダーは、月または週のカレンダーに予定を書くように矢印を記入します。月または週単位で管理する場合に便利です。

2:PERT

PERT(Program Evaluation and Review Technique)は、新QCの7つ道具として紹介されたもので、アローダイヤグラムと言われます。

リードタイムを中心に考え、タスクとタスクをつないだ矢印とその作業工数を書いて、最終的にどのタスクが一番工数がかかるかを見える化にし、ネックとなるタスクを洗いだします。

3:カレンダー型タスク管理ボード

タスクをカレンダーに張り出して負荷状況を把握するタスク管理ボードです。

カレンダーは、馴染みのあるフォーマットで誰にでもわかりやすいものです。

カレンダーにタスクを張り出すことで、タスクが特定の日に偏っていないかを確認し、偏っている場合には、別の日に振り分けるといった対策を行います。

そうすることで「作業のムラ」をなくすことができ、他の予定などとの整合性も取りやすくなります。

4:担当別タスク管理ボード

タスクを担当別にまとめることによって、担当者別の負荷状況を把握するタスク管理ボードです。

担当者別にタスクをまとめることで、担当者の負荷状況を把握できるため、特定の担当者に負荷が偏っていないかを確認し、偏っている場合には「ムリ」「ムラ」のないようにタスクを再配分し平準化します。

5:完成度進捗管理シート

完成度進捗管理シートは、タスクの完成までのチェック基準を決めておき、チェック基準と実績をグラフ化したものです。

予定工数と実績工数を対比させてグラフにすると、タスクの進捗状況が細かくチェックできるばかりでなく、あらかじめチェック基準を決めておくので、成り行きの結果になることなく、プロジェクトの進捗と品質が管理できます。

6:保留・中断付きタスク管理ボード

保留・中断付きタスク管理ボードは、タスク管理ボードに保留・中断の項目を追加したものです。

作業の保留や中断を見える化にすることで、問題の発生を共有化し早期に解決できるようになります。

7:管理指標星取表×結果指標グラフ

管理指標を決め、管理指標通りのことが行われていた場合、管理指標星取表をチェックします。

星取表のチェックの量と結果指標グラフから、目標達成の可能性を評価することができます。

8:ワークフロー進捗管理シート

ワークフロー進捗管理シートを使用すると、タスクの進捗状況を工程別に見える化にできます。

タスクが完成するまでに行う工程の実施状況を見える化にすることによって、作業の進捗状況が分かり、完成への到達状況が分かります。

9:完了スピード測定付きタスク管理ボード

完了スピード測定付きタスク管理ボードとは、タスク管理シートにグラフを追加したものです。縦軸に時刻を入れて予定到達時間を記入し、完了したタスクを積み上げてグラフにします。

タスクのグラフから完成したタスクと予定時間を比べることにより、進捗状況がわかります。

10:改善ボードとスタンディング・ミーティング

改善ボードは、改善活動に関する情報を記入し、改善活動を見える化にしたボードです。

一方、スタンディング・ミーティングとは、改善ボードの前で問題点について検討しあうためのミーティングのことです。

ボードの前で毎日短時間のミーティングを行い、チームで迅速に問題の解決をはかります。

カンバン方式でのタスク管理に使えるおすすめアプリ・ツール6選

カンバン方式はシンプルなシートですが、本格的に運用しようとすると、いろいろなシートを使いこなす必要があります。

大勢で行うプロジェクトの場合、シートの更新作業に手間がかかります。そこで、アプリを活用すると簡単に管理できるでしょう。

ここでは、タスク管理に使えるアプリ、ツールをご紹介します。

1:Google Keep

Google Keepとは、マルチプラットフォームに対応した無料のタスク管理アプリです。

チームタスクの共有、ファイル共有、Googleカレンダーと連携すれば、カレンダー表示のタスク管理ができます。

画面構成は、メモ、リマインダー、ラベル編集、アーカイブから構成されたシンプルな構成のメモアプリですが、チームのカンバン方式のタスク管理にも使えます。

無料のGoogle Keepを使えば、手軽にテーマ別、担当者別のタスク進捗管理ができるでしょう。

2:Trello

Trelloの特徴は、ユーザーが任意で拡張機能を追加してカスタマイズできることです。

カンバンによるタスク管理、ガントチャートやチェックリストによる工数管理、進捗管理、日程管理、ファイル共有、コメント機能でコミュニケーションが行えます。外部アプリとの連携も充実していて、プロジェクト管理に必要な項目をほぼ網羅したアプリです。

無料プラン、ビジネスクラス、エンタープライズの3つのプランがあります。仕事だけでなく、私的なサークルや地域のコミュニティの管理にも活用できるでしょう。

3:formrun

formrunは、顧客管理に使えるテンプレートが多数準備されている顧客管理に向けのアプリです。無料プラン、エンジニア、スタータ、プロフェショナルの4つのプランがあります。

タスク管理として開発されたものではありませんが、データ連携機能でフォームから送信された情報をカンバン方式のタスク管理ツールとして使えます。

フォームから送られてくるタスクは、自部門だけでなく他部門からのものも管理できます。

4:Jooto

Jootoの基本機能は、タスク管理、ガントチャート、チェックリストやカテゴリー設定の使用、コメント機能でのコミュニケーションなどです。さらに、通知設定、ファイル共有、外部サービスとの連携機能もあり、多機能なアプリです。

無料プラン、スタンダードプラン、エンタープライズプランがあり、全てのプランで基本的な機能が使えます。

操作方法がシンプルなので、初心者も簡単に使うことができ、複数のプロジェクト管理も簡単に行えます。

タスクを忘れないように、必要な情報を自動送信する機能もあるため、タスク漏れを防ぐことができるでしょう。

5:Wrike

Wrikeには、無料プラン、ビジネスプラン、プロフェショナルプラン、エンタープライズプランの4つがあり、多くの業種に使える機能を搭載しています。

タスク管理はフォルダ構造で行い、優先度の設定もできます。進歩状況はカレンダーやガントチャートで確認でき、コミュニケーションはチャット形式でコメントを残します。

外部アプリとの連携も充実しています。また、セキュリティにも十分配慮されたアプリです。

6:JIRA

JIRAは、ソフトウェア開発やプロジェクト開発に適した管理アプリです。2つのクラウド型プランと自社サーバー型プランがあり、どちらも有料です。

タスクやスケジュールを共有し、進捗管理を行います。「スクラムボード」や「カンバンボード」でコミュニケーションやタスク情報を確認でき、チーム全体の状況をレポート上で確認します。

プロジェクトに合わせてカスタムできるため、作業内容に合った最適なワークフローを使うことができます。

カンバン方式のタスク管理で効率化しよう!

カンバン方式のタスク管理を導入することで、タスクの期限や進捗状況、重要性を共有し見える化にでき、プロジェクトのムダ、ムリ、ムラを排除します。

その具体的な方法と、タスク管理に使えるシートやアプリをご紹介しました。

各シートやアプリにはそれぞれ特徴があります。自社にあったツールを選択することで、タスク管理が改善し効率的にプロジェクトを進められるでしょう。

無料で改善案も入手できるLPOツール「dejam」。ヒートマップ、Web接客、プロジェクト管理、改善ナレッジなど盛りだくさん!

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