jiraとは?機能・料金を競合サービスと比較解説
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jiraとは、アジャイルチームの活用実績No.1のプロジェクト管理ツールです。こちらについて、分かりやすく解説します。
jiraはホームページ上で、アジャイル開発に適していることを前面に押し出しています。そのため、jiraが一番おすすめなのは、アジャイルに関する知識があるメンバーで構成されたプロジェクトチームです。
実際に、アジャイル開発に有効な管理ツールであることに言及しているユーザーも多いです。
アジャイル開発専用でそれ以外では活用しにくいかのように思う一方、jiraにはカンバン方式という選択肢もあるため、通常のプロジェクト管理としても十分に使えます。
この記事では、インターフェイスの方式を選択できて、さらに多彩な機能を備えているjiraについて解説します。
jiraの導入を検討している人は、ぜひご覧ください。
jiraとは
アトラシアンによって開発されたプロジェクト管理ツール
2004年にオーストラリアの企業アトラシアンによって開発された課題やプロジェクトを管理するためのツールです。導入実績としては、COSTCO、DELTA航空、VISAといった世界的な企業に利用されています。
日本ではリックソフト株式会社が、ライセンス販売。富士フィルム、グリー、ヤフーなどの企業が採用しています。
jira導入におすすめな人
プロジェクトのメンバーが、アジャイル開発に精通している場合におすすめです。
jiraは、アジャイル開発に適した機能を備えています。そのため、アジャイル開発をおこなうためのプロジェクトの場合に効果的に使えるでしょう。
ただし、別の選択肢であるカンバン方式はアジャイルに関する知識が無くても問題なく使えます。
jiraのインターフェースは選択が2つから可能
jiraのインターフェースは、カンバン方式とスクラム方式を選択することができます。どれを選択するかで、導入難易度が変わります。
初期設定でカンバン方式を選択すれば、他の管理ツールを使ったことがある人にとっては、特に難し印象もなく、問題なく利用できるでしょう。
対して、スクラム方式を選択した場合、アジャイル開発に関する知識がないと使いこなすまでに、学習の時間を要します。つまり、導入の難易度は高くなることでしょう。(アジャイル開発については、後述します。)
料金については、他の管理ツールでの採用も多い、1ユーザーごとに料金が増えるシステムです。
jiraの主な機能
jiraを利用する場合は、はじめにカンバン方式とスクラム方式を選択する必要があります。ここでは、おもにカンバン方式の機能について解説。アジャイル開発に適した機能を備えるスクラム方式(スクラムボード)については、最後に触れます。
タスク・課題管理
jiraでタスク・課題管理を行う場合に知っておきたいのが、エピックとタスクの違いです。エピックは複数のタスクで構成されています。タスクがひとつ完了するたびに、エピックの進捗率が上がる仕組みになっています。
そのため、業務内容や目標をエピックで設定しておいて、業務の細かな手順や関連する目標をタスクに設定するといいでしょう。つまり、タスクはエピックを達成するためのTODOリストとしても使えるわけです。
エピックやタスクを使うことで、手順を確認しながら業務が遂行できてミスが防いだり、小さな目標を積み重ねることで大きな目標が達成されるような見通しを立てたりするのに効果的です。
カンバンボード
カンバンボードとは、プロジェクト内のタスクをボード上に広げてわかりやすくするツールです。jiraのカンバンボードの特徴は、エピックごとにタスクを表示できることです。
さらに、ボード上からもラベルの自由な設定が可能。ラベルごとのタスクの表示機能も備えています。
たとえば、緊急度を示すようなラベルを作っておけば、緊急度ごとにタスクを表示できますよ。その結果、納期の遅れといったリスクを回避できたり、重要でないことを後回しにして、効率的な業務の遂行に役立ちます。
ガントチャート
ガントチャートはプロジェクトの進捗を把握するための工程表です。jiraではロードマップが、ガントチャートに近い機能になります。ロードマップに表示されるのは、エピックと関連する複数のタスクです。
クリック&ドラッグでチャートの移動と伸縮が可能で、直感的でわかりやすい操作性。さらに、エピックの項目の下には進捗率やタスクも表示されており、すべてのエピックの状況をひと目で確認できるようになっています。
ロードマップを使うことで、注力すべきポイントを絞ったり、プロジェクトの進捗のために完遂すべきタスクを整理できたりします。
検索とフィルタ
jiraには検索機能がついており、キーワードを検索窓に入力したり、条件を指定したりすることで、要件に合致したエピックやタスクを表示することができます。担当者や期日といった検索も可能なため、プロジェクト内の課題を柔軟に整理できます。
また、検索内容はフィルタとして登録できるため、検索に使うことが多い条件を登録しておくといいでしょう。すぐに必要な情報だけを取り出すために、便利な機能です。
ダッシュボード
ダッシュボードとは、jiraにログイン後に一番はじめに表示される画面のことです。jirraにはダッシュボードを自由に作り変える機能があります。
たとえば、カレンダーを表示して納期や予定を忘れないようにしたり、営業成績を表示して結果にコミットできるようにしたりなど、いろいろな使い方ができます。
ぜひ、自分にあったダッシュボードにカスタマイズしてみてください。
スクラムボード(スクラム方式)
スクラムボードは、アジャイル開発の管理に、とくに有効です。アジャイル開発とは、商品完成までの工程を細かく区切り、チームが1~2週間で小さな工程の完遂を目指します開発手法です。区切られた枠内では、実装とテストを繰り返し、小さいな工程を積み重ねることで、全体を完成させます。
アジャイル開発のための機能も満載なため、アジャイル形式のプロジェクトに有効活用できるでしょう
ツールのプラン・金額
jiraの料金は、ユーザー数とストレージしだいです。全プランで、ほぼすべての機能が使えるため、短期間で終わるよな小規模のプロジェクトには無料プランを利用するといいでしょう。
企業が関わるような中長期的なプロジェクトには、無料プランだとユーザ数やストレージが心もとないところ。スタンダード以上のプランが必要になってくるでしょう。
jiraのメリット・デメリット
jiraを使う最大のメリットは、スクラムボードがアジャイル開発向けだという点です。ここでは、そのほかのメリット、またはデメリットをお伝えします。
jiraのメリット
1. アジャイル開発に使いやすい
jiraのスクラムボードは、アジャイル開発を実践しやすい管理ツール。そのため、実際にアジャイル開発に使いやすいという意見はとても多く、アジャイルチームからの高い人気を誇っています。
jiraがアジャイル開発に適した理由のひとつに、アジャイル開発の運用を効率化するのに必要なスプリントに関連する機能を備えていることが挙げられます。
(単純な機能だと、スプリントを終えるまでの期間をダッシュボードに表示できます。)
アジャイル開発の計画は、「要件定義→設計→開発→テスト→リリース(運用)」の工程の積み重ねです。工程を完了するまでの期間はスプリントと言われており、通常1~2週間の短期間で設定します。
そして、スプリント内でチームが、いかに顧客が満足する機能を実現させるかが良いソフト開発のカギを握っているのです。
つまり、jiraを使うことでアジャイル開発の際に、スプリント内の工程を効率よく達成するための工夫を施しやすくなります。アジャイル開発に使いやすい要因のひとつと言えるでしょう。
2. フィルタ機能が充実
jiraのフィルタ機能では、担当者やラベル、親タスク(エピック)別に表示することができます。さらに、細かく詳細な設定もできるため、プロジェクト内のタスクを整理しやすいです。
特にラベルについては汎用性が高く、タスクの重要度に応じて分けたり、緊急度に応じて分けたりできます。優先すべきタスクもはっきりして、業務を効率化できます。
3. 直感的な操作性で使いやすい
直感的な操作性の良いところは、プロジェクトに参加するメンバーが管理ツールの学習に時間をかけなくても、ある程度は使えるようになることでしょう。
たとえば、ガントチャートの期間を表すチャートをドラッグして動かしたり、自由に伸縮させたりできます。特に、メンバー間のIT知識に差があるチームにとっては嬉しいメリットです。
jiraのデメリット
1. ユーザーがひとり増えるたびに、料金が加算される
費用が、予想以上に高くなることがあります。スタンダードにすると、プロジェクトメンバーが一人増えるごとに料金が800円ずつ増えていくため、大規模プロジェクトになるほど費用がかかることを見越しておく必要があります。
2. 初心者には使いずらい
初期設定で、インターフェースをカンバン方式とスクラム方式で選択できますが、初心者にとっては選択からつまずく可能性があります。さらに、スクラム方式を使う場合は、アジャイル開発についての知識をチーム内で共有しておく必要もあるでしょう。
jiraと主な競合サービスとの比較
jiraはカンバン方式とスクラム方式を選択することができる上に、ガントチャートの表示形式にも対応している非常に便利なプロジェクト管理ツールです。
一方で、その多機能性がゆえにプロジェクト管理にツールを導入をした経験があまりない組織の場合は、機能を持て余してしまう可能性もあります。
自社や組織の目的や課題に最もマッチするプロジェクト管理ツールを選択するための判断材料としていくつかのプロジェクト管理ツールを紹介します。
Redmine
Redmineはオープンソースのプロジェクト管理ツールで、その自由度が高いのが特徴です。
ユーザーは、自由にプラグインを追加することで、必要な機能をカスタマイズできます。
さらに、ソースコードが公開されているため、無料で利用ができる上に企業の特定のニーズに応じてツール自体をカスタマイズすることも可能です。
しかし、その自由度は裏を返せば初心者からすると取っ付きにくいツールであるとも評価できます。
インストールからセットアップ、カスタマイズに至るまで、一定の技術的な理解が求められます。
そのため、専門的なスキルを持つ人材とそれを管理するリソースが確保できる組織にとっては価格、機能ともにこれ以上ないツールと言えます。
一方、jiraは多機能性があり、使いやすいUIを持っているので、慣れさえすれば初心者であっても十分に運用していけるようになることが期待できるでしょう。
また、無料のRedmineと比較してjiraが高価になるのは事実ですが、運用コストなども考慮した場合、jiraの方が安価に済むというケースもあるかもしれません。それは社内や組織内の技術力とリソースによるでしょう。
したがって、Redmineとjiraの選択は、コストと必要な機能、そして組織の技術力やリソースによって大きく左右されます。どちらのツールも一長一短があり、組織のニーズに最もマッチするツールを選択することが求められます。
Backlog
Backlogは、Nulab社が提供するプロジェクト管理ツールで、シンプルさと使いやすさが特徴です。
また、機能性と使いやすさが両立されている点が強みとなっています。
タスク管理、バージョン管理、Wiki機能、ガントチャート表示など、基本的なプロジェクト管理機能を備えながらも、UIが非常に直感的でわかりやすくなっています。
そのため、ITツールに不慣れなメンバーが多い組織でもすぐに運用しやすいです。
jiraに比べるとBacklogの機能はシンプルさに寄っているため、高度で複雑なプロジェクトを管理するために多機能性、高機能性が求められる場合には物足りないかもしれません。
しかしながら、その分だけ初心者にも使いやすく、一通りの機能を活用しやすいのが強みです。
また、料金の観点では、jiraと比較するとBacklogはリーズナブルな価格設定となっています。
そのため、スタートアップや小規模チームにとっては費用対効果が高いと言えます。
jiraの機能全てが必要というわけではなく、コストを抑えつつ、効率的なプロジェクト管理を求める組織にとっては、Backlogは魅力的な選択肢となるでしょう。
このように、Backlogとjiraの間には機能とコストの観点でのトレードオフが存在します。
そのため、どちらを選択するかは、組織の規模、予算、そして求められる機能によります。
より低コストに抑えつつも最低限の機能装備で組織が機能する場合はBacklogを、ある程度の予算をかけてでもプロジェクトの状況を柔軟かつ高度に管理すべき組織の場合はjiraがおすすめです。
Asana
Asanaは、シンプルかつ直感的なUIと、タスクやプロジェクトを視覚的に管理できる機能性が好まれています。
例えば、ガントチャートなどの機能を活用することでタスクの偏りを可視化し、全体の進行状況を一目で把握することができます。
また、Asanaの特徴的な機能として、自動化されたルーチンタスクの設定が可能であり、これにより作業の手間を軽減できます。
Jiraと比較すると、Asanaはよりシンプルで直感的な操作性を重視しているため、非エンジニアのメンバーでも扱いやすいという特徴があります。
一方で、ソフトウェア開発に特化したJiraに比べて、Asanaのバージョン管理機能やバグトラッキング機能は限定的です。そのため、IT開発チームが中心のプロジェクトではjiraの方がより適しているかもしれません。
しかし、Asanaの広い業界範囲で活用可能な汎用性と使いやすさを考慮すると、Asanaはjiraに劣らず使い勝手の良いプロジェクト管理ツールとなり得ます。
特に、デザイナーやマーケター、マネージャーなど、開発以外のチームをも巻き込んだプロジェクトにも幅広く活用できるのがAsanaの強みです。
jiraとAsanaの選択は、チームの構成、業務の性質、必要な機能など、組織特有の要素を基に決定すると良いでしょう。
dejam
dejamは、カンバン方式を基にしたプロジェクト管理ツールで、タスクの依頼から管理までを効率的に行うことが可能です。
dejamの特徴は、その本質的なLPOツールとしての機能の方にあります。
jiraがアジャイル開発に特化しているように、dejamはWebサイトの改善という観点で優れたツールです。
Webサイトの改善提案からプロジェクトの運営まで、dejam一つで完結するという特徴があります。
つまり、dejamの真の魅力はサイト改善に関する機能とプロジェクト管理が一体化していることによる実行力にあります。
例えば、A/Bテストやヒートマップ解析などのための機能が実装されており、これにより、ユーザー行動に基づいたWebサイトの改善を進めることができます。さらに、デザイン改善案を提案すしてくれる機能も備わっています。
しかし、その特殊性から、dejamは組織のプロジェクト管理の課題全般というよりは、サイト改善の実行力と省人化などのニーズに対応するためのツールであると言えます。
Webサイト改善が主要な業務となる組織や、マーケティングの観点からサイト運営を行いたいと考えている組織にとって、dejamは非常に有用な選択肢となるでしょう。
一方、jiraと比較すると、dejamはソフトウェア開発に特化した機能は提供していません。
そのため、IT開発チームが中心のプロジェクトでは、Jiraが適していると言えます。
まとめ
jiraはアジャイル開発もしくは、アジャイルの哲学を反映したようなプロジェクトの際に使うと効果的です。アジャイルについての知識がない場合は、カンバン方式を選択して使ったほうが良いでしょう。
カンバン方式は扱いが簡単で、直感的な操作性やタスク分類に便利なラベル機能、ガントチャートも搭載されています。アジャイルについての知識があれば、スクラム方式。分かりやすさを求めるのであれば、カンバン方式で使い分けて、jiraを導入してみてはいかがでしょうか。
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