5分で分かるECマーケティング|13のEC戦略も紹介
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はじめに:ECマーケティングって何?
ECマーケティングとは、自社で販売している商品をインターネットを通して購入してもらうことで、売り上げをアップさせる行為のことを指します。
ECマーケティングは、従来のマーケティングと異なり膨大なデータを活用します。したがって、ECマーケティング独自の戦略が必須となってきます。そこで今回は、ECマーケティングの特徴と、強みを活かしたマーケティング戦略のノウハウを共有していきます!
ECマーケティング3つの特徴
先ほど述べたとおり、ECマーケティングは従来のマーケティングと異なる独自の特徴があります。
特徴1:流入チャネルが多彩
ECマーケティングは、インターネット上に構えた店舗(Webサイト)でお客さんに商品の魅力を伝え、購入をしてもらうという流れになります。Webサイトの登場によって、ユーザーはいつでもどこでも商品を購入できるようになりました。
しかし、流入チャネルが多様化したことで、自社が求めるユーザーにピンポイントで商品の情報を届けることが難しくなったのも事実です。例えばECでオーガニック化粧水を販売している場合、アレルギー持ちの方が自分用に購入したい場合と、赤ちゃんの肌でも使いたくて購入を検討している場合では、流入経路は大きく異なるでしょう。
そこで、自社の商品を売り上げを最大化させるためにも、自社の商品の魅力が伝わるユーザーが多い流入経路をきちんとハックしておく必要があります。
特徴2:データに基づいた戦略が練られる
ECマーケティングでは、顧客の購入履歴や属性、Webサイトの回遊履歴の情報といったあらゆる情報データをチェックすることができます。これを分析することで、自社のCVRを妨げる要因がどこにあるのか?逆算できます。
逆に言えば、データを制することができないと、ECサイトを制することが難しくなるということです。万が一、自社にデータ解析に強みを持ってる人がいない場合、ECコンサルタントにデータ解析してもらうのも一つの手です。
ECコンサルタントについては、こちらでも詳しく説明しているので、データ解析に不安な方は、ご覧くださいね。→EC コンサルのリンク
特徴3:データを用いた改善・効果測定がしやすい
データが肝になるECマーケティングでは、ABテストなどで得られたデータを通して、改善施策を打ち出すことができます。そして、その施策CV達成にどのような効果をもたらしたかどうかも、データが示唆してくれます。
例え地味な改善であっても、効果測定をしてみたら数値が数十倍に跳ね上がったという施策もあります。「なんとなく」ではなく、データがファクトとして全てを物語ってくれるのがECマーケティングが従来のマーケティングと一線を画している点といえるでしょう。
代表的なECマーケティング13戦略でCV達成を目指そう
ここまででECマーケティングの特徴についてお話しましたが、ここからはECマーケティングの強みを活かした戦略と方法について解説していきます!
戦略1:広告運用|3つの違いをマスターして集客チャネルを増やそう
まずECサイトへの集客数を増やすための代表的な方法として広告運用があります。運用する広告は、リスティング広告・ディスプレイ広告・SNS広告がありますが、広告媒体によって特徴や打ち手が異なってきます。
- リスティング広告
ユーザーの検索ワードに応じて表示される広告のことです。例えば、「オーガニック 化粧水」で検索すると、画面右側にオーガニック化粧水の紹介が出てきます。これがリスティング広告です。
リスティング広告は、検索ワードに合わせて掲示する広告のため、検索されない単語で広告をしても十分な結果が得られません。そこで、比較的大きなワードで広告をかけることがおすすめです。一方で、検索件数が多いキーワードは競争率も高くなるので、事前にキーワードを精査しておくと良いでしょう。
- ディスプレイ広告
Webサイトやアプリ画面の一部に出稿する広告がディスプレイ広告です。この広告のメリットは検索ワードに限らず幅広い顧客にアプローチでき、ブランドの認知率を向上させることができます。
特にディスプレイ広告では画像や動画を活用できるので、顧客の視線を誘導しやすいこともメリットです。ペルソナのニーズに合わせたフォントや配色を行い、興味を引きつけると良いでしょう。
- SNS広告
SNS広告とは、登録元の個人情報やSNSの行動履歴から逆算して出てくる広告です。例えば美容についてのノウハウを手に入れるためにSNSを開設し、美容アカウントを多数フォローした場合、美容や化粧品に関するSNS広告が出てくるでしょう。
高いターゲティング精度を誇るSNS広告ですが、ターゲットではないユーザーに広告を出スト、そのユーザーがSNS広告に対して直接コメントした結果ブランドイメージが毀損する可能性があります。したがって、ターゲットの特徴に合わせてリード文を精査する必要があります。
戦略2:SEO対策|検索上位にすることがCVRではない
SEO対策とは「サーチエンジン最適化」の略で、ユーザーが特定のワードを検索した時に自社サイトが検索エンジンの上位に来るよう工夫をする行為を指します。SEO対策を行う上で一番大切なのは、検索上位へのランクインのみをCVRと設定しないことです。
SEO対策というと無闇矢鱈にキーワードを取るというイメージがありますが、内容が薄いままアップロード情報で検索上位に辿り着いたところで、顧客に不満を残し、本来の目標である売り上げ増加というCVRに繋がりません。
そこで、検索ワードに関する悩みを、自社商品で解決する(売り上げアップ)という目的のために、SEO対策という手段を講じているという認識を常に持ってくださいね。そうすると、自然と顧客にとって価値メディアになっているはずです。
戦略3:LPO対策|地道なカイゼンと継続がECを制す
LPOとは、「ランディングページ最適化」のことで、ユーザーのニーズを満たした上でCVRが向上するような自社Webページに改善していくことです。
ズバリLPOを行うために必要なのは、地道なカイゼンとデータに向き合う継続力。自社で分析した顧客の購買傾向から問題を洗い出し、解決のためにタスクを逆算することが求められます。
そして、サイトの画像からキャッチコピーの変更、さらにフォントやボタンの配置の変更を繰り返しABテストし続ける忍耐力も必要になっていきます。しかし、LPOは真摯に仮設検証を実行していけば、確実に成果が出る施策なので、実行することをオススメします。
ただ、「具体的にどうやってLPOを実行すればいいの!?」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。そこで、LPOについて詳しく解説した以下の記事をご紹介します。参照してくださいね。
LPOとは?概念から実践までのフローを大手サイト改修担当が語ります
https://cxbottle.com/users/cxeditor01/pi2Qil8qWv50Z3eYF6sz
戦略4:EFO対策|見落としがちな入力フォームのカイゼン
EFOは「エントリーフォーム最適化」の略で、特に氏名や住所を記入する場所(エントリーフォーム)を改善していく手法のことです。実は、購入数向上のCVRを妨げる一番の要因は、エントリーフォームの入力で頓挫してしまうことにあります。
しかし、EFO対策はLPO対策と比べて、軽んじてしまいがち。
エントリーフォームでストレスを感じてしまうと、自社サイトや商品自体に不満を抱いてしまう恐れがある上、購入ボタンを押してもらえないと、最終的なCV達成に到達することが出来ません。
そこで、ソーシャルログインなどを通して、顧客のストレスを最大限取り除くよう設計してみてください。その他EFO対策の具体的な手順については、別記事で紹介しています。ご覧ください。
EFOとは?EFを改善してCVRを高めよう|手順やツールも紹介
https://cxbottle.com/users/cxeditor01/wK4qbfafag6ZD4WsKxUE
戦略5:カゴ落ち対策|「買わない理由」を無くしていこう
カゴ落ちとは「カート放棄」「カート離脱」ともいわれ、何かしらの理由で購入を諦めてしまうことです。いくら顧客の流入数が増えても、購入に至らない場合は売り上げアップをもたらさないにもかかわらず、カゴ落ち率は70%以上であると言われています。
カゴ落ち対策にはEFOを通して購入プロセスでの負担を軽減することが挙げられます。また、ショッピングカート画面に送料や配送日時、決済手段に関する情報を記載することで、顧客が購入をためらうようなボトルネックを取り除くことも重要です。
さらに、ページ離脱時にカゴ落ちしそうな商品をリマインドすることも有効なカゴ落ち対策といえるでしょう。
このような対応は、自社にとっては些細なものかもしれませんが、顧客の購入意欲に大きく関わっていきます。「自分が初めて自社のECサイトを見る顧客だったら、どう思うだろう?」とシビアに考え、共感をしながらカゴ落ち対策を行いましょう。
戦略6:アップセル対策|購入単価だけでなく商品購入率向上にもgood
アップセル対策とは、ユーザーが購入を予定している商品の1ランク上を提示し、一回あたりの購入単価を上げる施策のことです。
効果的で代表的なアップセルの手軽な施策として、購入予定の商品より優れている機能をチャートや数値で比較・紹介することが出来ます。そして、現在選択している商品よりワンランク上の商品を購入することで、購入単価を高めるのです。
しかし、アップセルの際に注意して欲しいのは、無闇矢鱈にアップグレード商品を紹介しないことです。あまりにも商品を推されると、顧客は煩わしさを感じてしまう場合があります。
したがって、アップセルを適切に行うために顧客の購入履歴を加味すると良いでしょう。関係性が構築できている顧客は自社の商品に愛着を持っているので、顧客により良い商品を届けるためにアップセルの提案を行いましょう。
さらに、アップセルは、購入単価のみならず商品購入率を高められることをご存知でしょうか?
商品の購入自体を悩んでいる顧客がアップセル対策で複数の商品を提示してもらうことは、商品を比較・吟味し、納得感を持って商品を選ぶチャンスとなるからです。商品購入率を上げるためにも、現在顧客が選択している商品とワンランク上の商品を差別化していきましょう。
戦略7:商品レビューの拡充|顧客の口コミがヒット商品を生み出す
商品の感想や評価は、自社サイトへの書き込みはもちろん、レビューサイトやSNSサイトでも行われます。商品の口コミ数やレビュー評価をもとに商品を見極める顧客にとって、「レビューがない=商品を購入しない」になりかねません。
したがってECサイトではインセンティブを付与するなどの対策を通して自社製品のレビューを増やしていきましょう。万が一ネガティブなレビューがあった場合、はぐらかさずに真摯に対応していくことも重要です。
また、現在はSNSで全ての情報を入手できる時代です。SNSで商品名を検索するだけで顧客の率直なレビューを見ることが出来ますし、顧客もSNSの口コミをチェックすることができます。
最近では、SNSの口コミを活用したバイラルマーケティング・バズマーケティングも盛んに行われています。このようなバズを引き起こすためにも、やはり商品のレビューを拡充し、顧客に商品への魅力を語ってもらうことが重要になります。
顧客との対話を大切にし、信頼を積み重ねていきましょう。
戦略8:サイト内検索の充実化|購入のチャンスを見逃さない
私たち顧客がサイト内検索を行う時は、商品の購入を積極的に検討している時というのをご存知でしたか?なぜなら、商品の購入自体を悩んでいるタイミングでは、GoogleやYahoo!などの検索エンジンを用いて商品の情報を探ろうとするからです。
したがって、サイト内検索(商品検索)の拡充が不十分な場合、自社は顧客の高い購入ニーズを無碍にしている可能性が非常に高いと言えます。
せっかく顧客のニーズが明確になっているにもかかわらず、自社の商品とマッチングできない場合は自社にとっても、顧客にとっても機会損失につながります。
そこで、サイト内を自ら検索する顧客に目当ての発見してもらえるよう、製品の種類やカラー、価格帯や口コミ数といった絞り込み検索(ドリルダウン)を活用していきましょう。
戦略9:商品画像の改善|「魅せる画像」よりも「想像しやすい画像」を選んで
実物を見ることができないインターネットサイトにおいて、ECサイトの商品画像が購入の決め手になるパターンも多いです。そこで、商品を購入した後の想像がしやすいような画像や、ありのままの商品の様子をシンプルに伝えられる写真を選ぶことをオススメします。
前者の例としては、商品を実際に使用しているシーンを動画で提示する方法があります。ビデオで商品を紹介することで、より臨場感を持って商品を使用していることを想像できるでしょう。
後者の例としては、シンプルな背景に商品の全体画像や拡大画像を提示することが挙げられます。ここでのミソは、想像しやすい商品画像をチョイスすることです。なぜなら自社商品を「良く魅せること」に注力しすぎることで、かえって顧客がその商品を身の丈に合わないものと認識してしまうことがしばしばあるからです。
そこで、商品画像ではありのままを表現することを重視して、リード文やキャッチコピーで魅力を伝えていきましょう。
戦略10:メルマガ配信|配信頻度に注意しつつリピート率を高めよう
ECマーケティングでは、新規顧客を開拓するよりも既存顧客の再購入率を高める方が費用対効果が高いと言われています。したがって既存顧客のロイヤリティを高め、ファンになってもらうために、メルマガ配信を行いましょう。
メルマガ配信では、会員限定の割引クーポンといった顧客にとってプラスになる情報を届けるのはもちろんですが、顧客に見てもらえるような時間に送信することも同様に重要です。配信の開封率を上げて、顧客との関係性を持続させましょう。
しかしここで注意すべき点は、メルマガを過度に配信しすぎることです。あまりにも配信通知が多いと、顧客による自社への心証は悪くなってしまいます。
迷惑メール行きを防ぐためにも、顧客の最終購入日から逆算することをオススメします。顧客が商品を使い切るタイミングや、季節の変わり目を加味した上でメールを送ると、購入する動機が高まります
戦略11:プッシュ通知|顧客にとって「ありがたいタイミング」を目指して
プッシュ通知は、リアルタイムの通知によって顧客を自社サイトに誘導することができるのが特徴です。したがってメルマガよりも顧客のサイト訪問率が高まる傾向にあります。
しかし、あまりにもプッシュ通知が多い場合、顧客は通知はおろか、アプリ自体もアンインストールしてしまう場合もあります。最悪の場合には、低評価レビューを書き込まれるリスクもあります。
諸刃の剣でもあるプッシュ通知ですが、効果的なプッシュ通知にしていくためには顧客が「欲しい」と思ったタイミングで通知することです。商材が消耗品の場合、顧客が使い切るであろう直前のタイミングで通知をすると、プッシュ通知自体が、顧客にとってありがたいリマインドとなります。
決して自社が顧客に「プッシュ」するのではなく、顧客が自社に「プッシュ」してもらいたいタイミングを見極めて通知をしていきましょう。
戦略12:SNS配信|ターゲットに合わせたチャネルで顧客と対話しよう
メルマガのメッセージ性とプッシュ通知のリアルタイム性という両方の良さを持ち合わせたのがSNS配信といえます。特に、顧客の1日の利用頻度が高いLINEにオトクな情報を提示することは有効な施策の一つです。
特にLINEを活用することが多い20代には、SNS配信は開封率も高い傾向にあります。一方でシニア層をターゲットにした商品の場合、LINEをあまり使わないことが多いので、引き続きメルマガ配信を実施していくと良いかもしれませんね。
ちなみに最近では、SNSにチャットアプリを実装することで、顧客の質問や相談に直接返答することができます。SNS配信とSNSを通したカスタマーサポートを効果的に活用することで、顧客の満足度を高めていきましょう。
戦略13:休眠顧客を堀り起こす|新規顧客の獲得よりも費用対効果が高い施策
既存顧客からの購入を促すためには、最新購入日から一定数経過してしまった過去の顧客(休眠顧客)をアクティベートすることも重要です。
これは、意外と新規顧客の獲得よりもコストパフォーマンスが良い施策とも言えます。自社が既に休眠顧客のユーザー情報を持っているため、その顧客にカスタマイズした訴求文を送信することができるからです。
また、休眠顧客になってしまう理由は意外と些細な場合も多いです。「携帯を買い替えたらECサイトのお気に入り登録が解除されたから」や、「なんとなく他の商品を冒険したくなった」など、全ての休眠顧客が自社に対してネガティブな心情を持っている訳では無いのです。
したがって、割引クーポンの配布などで商品の購入障壁を下げつつ、商品を購入したいというポジティブな理由を提供していきましょう。
##ECマーケティングで見落としがちな注意点
ここまでで、ECマーケティングの代表的な戦略についてお話しました。ここからは、ECマーケティング戦略でなおざりになりやすい注意点を解説していきます。
注意点1:PCとモバイルサイズにそれぞれの画面サイズに合ったサイトを作成する
どれだけ素敵なマーケティング対策をしていても、Webサイトが見にくい場合、ユーザーは速攻で直帰してしまいます。
したがって、モバイル用とPC用のWebサイトを作ることをおすすめします。ただし、モバイルサイトとPC用サイトをすぐに用意できない場合、自社への流入チャネルから逆算し、優先順位を決めることをおすすめします。
注意点2:「良かれ」と思って全ての情報を載せないようにすること
前述したマーケティングの各戦略を無理やり押し込もうとすると、ユーザーに鬱陶しさを与える場合や、サイト全体が重たくなる場合があります。
自分を客観視するのはもちろん、第三者に見てもらってサービス過多で煩雑になっていないかどうかを自分でチェックしていきましょう。
注意点3:アクセス解析・データ分析を疎かにしないこと
ここまでの内容で察する方も多いかもしれませんが、これらの戦略を成功させるためには、データが適切に読めなくてはいけません。そこで、改善施策に費やした時間や努力を水の泡にしないためにも、アクセス解析・データ分析を徹底しましょう。
万が一アクセス解析やデータ分析に自信がない場合も、上司やECコンサルの力を借りて、徹底的に読み解いていきましょう。
まとめ
今回の記事では、ECマーケティングの特徴と代表的な13戦略について詳しく解説していきました。実は、ECマーケティングで用いられるLPOやEFOは、別の記事でもご紹介しています。よければこちらもどうぞ!
また、弊社LeanGOでもECマーケティング改善のご提案をしております。お気軽にご相談ください。
LeanGO
https://leango.co.jp/
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