大企業から独立して感じたEX(Employee Experience)こと従業員体験の大切さ
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リクルートという大企業を卒業して、限りなく小さなチームでサービスを作りながらEX(Employee Experience)こと従業員体験について思い至ることがあったので投稿しようと思います。
そもそもEX(Employee Experience)って何?
EX(Employee Experience)とは従業員体験を指します。簡単に説明すると従業員の勤める企業における体験(働くことだったり、関係性だったり諸々)のことですね。
EX(Employee Experience)という定義も割とあやふやなので、ここでは「働く上でどういう感情になるのか」とし、EX(Employee Experience)のいい会社とは従業員満足度が高い会社とします。EX(Employee Experience)がいいと離職率の低下や、意識の向上に繋がるので会社や組織は意識する必要があると思います。
心理的安全性があるのか
EXを考えるにあたり心理的安全性は、とてつもなく大きい要素だと考えます。例えばリクルートには社員のコンディションを見るために、よもやまという制度(文化)があります。特にアジェンダを決めずに雑談するだけの場(人によっては使い方が違います)で、Googleでいう1 on 1に近いものだと思います。これは自身の経験でもあるのですが、僕は入社当初はあまりこの制度を使っていませんでした。
というのも極度に気をつかってしまう性格で、ただの雑談でメンターの時間を奪うなんて恐れ多いと思っていたからです。余談ですがオフィスでかなりお菓子を食べるタイプの人間ですが、気をつかい過ぎる僕は当初、せんべいを音を鳴らさずに食べていました。いい思い出。
話は戻りますが、要はこの気をつかい過ぎてしまっている状態というのがEXがよくない状態です。なぜ気をつかってしまっていたかでいうと、迷惑なんじゃないかという感情を拭えなかったからです。実際のところリクルートでは「よもやましましょう」というと、知らない人でもほぼ確実にOKが出るような他者とのコミュニケーションには積極的で寛大な会社です。なので新人なのによもやまをしないのは、客観的に見ると不思議な状態でした。
あまりにも僕がよもやまを申し込まないので、メンターから直々に理由を聞かれ、その時に「他人の時間を無駄に奪うのは申し訳ない」と告白しました。そうすると「君のコンディションがどうなのかを見るのも、こういう雑談の場を持つこともメンターの仕事だから特に気にしなくていいよ」といったニュアンスのことを言っていただけた記憶があります。
直々に言われると流石に肩の荷が降りまして、よもやまの回数は増えました。それと同時に普段のコミュニケーション量も増えていったような気もします。
ちなみに普段の業務で関わることのない他部署の方や、それこそスケジュールがみっちり埋まっている役員の方ともカジュアルにお話しできるよもやまは今振り返るとすごい制度だなと思います。もし自分が外部の人間だったらそうそう話せませんし。
あとは困った時に頼れる人がいるのかは大事だなと思いました。入社歴やその時のチーム、担当プロダクトなど、人によっては割と流動するリクルートではトラブルの勃発はよくある話です。そういった時に心の拠り所になる関係性の人がいた方がいいに決まっています。それは自身より圧倒的に影響力のある人の方がよくて、適切な対処法を教えてくれたり、なんなら降りかかる災いから守ってくれるからです。
組織なので当たり前ですが関係性の質が担保されていない限りはやはり厳しいのが現実でした。
したいことができているのか
EXを語る上でこちらも大きい要素だと思います。採用される時のメッセージと着任後の業務にズレがあると離職に直結します。(おそらくどこの企業にも割とすぐ辞める人いるかと思います)なので採用担当の方は誇張せずに、自社のことだけれども客観的にお伝えした方がいいんじゃないかと思います。採用数を明確に決めているとどうしても達成のために、悪手に走ってしまうのはわからなくはないですが。
また、自分自身の社内ミッション(しなくてはいけないこと)と、したいこととのバランスが取れているかも重要です。バランスが取れない下積み時代であれば、何かしら割り切る理由を明確に持つと良いです。それができると認知不協和を起こせるので、ストレスを逃がすことができるからです。
総論とチームをどうしていきたいか
さてリクルートを卒業をしてCXBOTTLEや複数サービスを手がけているわけですが、やはりチームにおけるEXは健全な状態に維持したいなと思います。特に心理的安全性もですし、したいことができているのかは振り返り意識しないとなと。チームの規模が大きくなっていくことや、意図的なコミュニケーションの場が減ることにより、関係性が薄くなっていく場面は何度も見てきました。
自分が辛くなる分に関しては努力でなんとかできますが、気づかぬ内に携わってくれる方々が疲弊することがないようにはしたいものです。
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