Optimizelyとはどのようなツールか|ABテストの作成方法手順も紹介
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Optimizelyとは、ABテストを実施するためのツールです。
ABテストとは、サイト内の一部分だけを変えたパターン複数用意し、どのパターンが最もユーザーの反応が良かったかを観測する分析手法です。通常ではかなりの人材やコストがかかっていたものを手軽に実行できるようにしたのが、このOptimizelyです。
この記事では、Optimizelyの特徴や利用してのABテストを実行するための手順、比較対象となる別のABテストが可能なツールを紹介します。
Optimizelyとはどのようなツールか
Optimizelyとは、サイト最適化に有効であるABテストが簡単に実施できるツールです。これまでABテストでは多くの部署や人が必要でしたが、Optimizelyは特別なコーディングスキルを要さず、直感的に操作できます。
これにより、誰でも簡単にテストを実施できるため、高速で改善サイクルを回すことが可能です。世界8,000社で活用されており、様々な企業から信頼を得ています。
出典:Optimizely Xで簡単A/Bテスト|株式会社ギャプライズ
参照:https://optimizely.gaprise.jp/
Optimizelyの特徴3つ
Optimizelyは、高速改善サイクルのために有効な特徴があります。この特徴を把握し、自社サイトの課題と照らし合わせることで、より効率的に活用できるようになるでしょう。
ここからは、Optimizelyの特徴を3つ紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
- プログラム管理が組織全体でできる
- 短時間でテストを回せる
- リアルタイムでのアプリ更新が可能
1:プログラム管理が組織全体でできる
Optimizelyでは、プログラム管理が組織全体でできます。実験の結果を組織全体で管理・共有し、効果の出方を可視化できるため、プログラムの生産性向上に役立ちます。
また、レポートを長期間に渡り蓄積することで、ユーザーに対する理解を深められるため、より効果的にサイトの最適化が図れるでしょう。
2:短時間でテストを回せる
Optimizelyでは、短時間でテストを回せます。あらゆるシーンにおいて任意のタイミングでターゲティングでき、ツール上でも目標を簡単に設定できます。
これにより、テストの高速化を実現できるため、顧客体験の最適化を促進できるでしょう。また、様々な切り口からテスト結果を確認できるため、正確性の高いセグメント分析ができます。
3:リアルタイムでのアプリ更新が可能
Optimizelyでは、リアルタイムでのアプリ更新が可能です。管理画面で機能やレイアウトの変更ができるため、App StoreやGoogle Playの審査を待つことなく、すぐに新機能が展開できます。
また、新機能をユーザー全体に一斉配信するのではなく、一部配信できるロールアウト機能を備えています。これにより、バグがあった場合に素早く改善できるなど、新機能リリース時のリスクを軽減できます。
Optimizelyを使ってABテストの作成手順
ABテストは、Webサイトを改善するために効果的な方法ですが、実施には多くの時間や様々なスキルを要します。そのため、リソースの問題から断念している企業も少なくありません。
しかし、Optimizelyを活用することにより、コーディングスキルがなくてもボタン1つでテストを開始できます。ここからは、Optimizelyを使ったABテストの作成手順を8つに分けて解説します。より効率的にABテストが実施できるよう、ぜひ参考にしてみてください。
- ABテストを作成する
- テストのバリエーションを作成する
- 目標を設定する
- 作成したABテストが走るか確かめるチェック
- ABテストを走らせるURLを設定する
- ABテストを開始する
- 結果を分析する
- 結果からトラフィックの割り当てを行う
1:ABテストを作成する
まずは、新しいABテストを作成します。プロジェクト画面の設定タブ内にあるOptimizelyのスペニットを、ABテストを実行するページのタグ内に追加します。
次に、ホーム画面で「新しい実験」をクリックし、テスト名・URLを入力します。これにより、自動的にテストページの編集画面に移動します。
2:テストのバリエーションを作成する
ABテストが作成できたら、次にテストするページのバリエーションを作成します。ここでは、主に「移動とサイズ変更」「要素の編集」「対話モード」の3つの機能を使用していきます。
Optimizelyでは、コーディングスキルを要さずにデザインを編集できます。「移動とサイズ変更」で、要素を好きな場所へ移動しましょう。「要素の編集」では、要素のhtmlやクラス、スタイルなどを編集できます。
「対話モード」では、通常の編集モードでは編集できない要素を編集できます。また、「コードの編集」からコードを使用し、直接デザインを編集することも可能です。
3:目標を設定する
テストのバリエーション作成が完了したら、次に目標を設定します。Optimizelyでは、要素のクリック数やページビューなどといった目標の計測を、コードを書かずに行えます。
エディタページの右上ボタン(旗のようなマーク)から、「新しい目標の作成」をクリックし、目標名と追跡対象を設定します。追跡対象に設定できるのは、「Clicks」「Pageviews」「Custom events」「Enagagement」の4項目になります。
ABテストからより多くの情報を得るには、ここでなるべく多くの目標を登録しておきましょう。それにより、様々なデータから多角的に結果を分析できます。
4:作成したABテストが走るか確かめるチェック
目標を設定したら、プレビューモードで作成したABテストが走るか確かめるチェックを行います。ここでは、バリエーションのタブからプレビューを選択し、編集したデザインが正しく表示されているかチェックしましょう。
また、画面下部の「Events」タブからは、設定した目標が正しく動作しているかも確認できます。
正しく設定できていない状態でABテストを走らせた場合、サイトの機能に異常をきたすほか、コンバージョンにも大きく影響を及ぼす可能性があります。そのため、実験を走らせる前にはプレビューで確認することが重要です。
5:ABテストを走らせるURLを設定する
プレビューでのチェックが完了したら、実際にABテストを走らせるURLを設定します。「オプション」「URLターゲット設定」から、ABテストを実施するURLを入力しましょう。
URLは様々なパターンで設定でき、「単純一致」「完全一致」「部分文字列一致」「正規表現」の4つから指定できます。
ターゲットURLを設定後、URL一致検証から実験を反映させたいページのURLを入力し、目的のページでABテストが正しく反映されているかをチェックしましょう。
6:ABテストを開始する
一通りの設定が完了した後、実際にABテストを開始します。ここでは、画面右上の「実験の開始」ボタンをクリックすると自動でテストが開始されます。
通常は、ページのトラフィックの割り振りや、バリエーションのhtmlのアップロードなどの作業が加わりますが、OptimizelyではワンクリックでABテストが開始できます。
7:結果を分析する
ABテストにより集計が取れたら、次に結果を分析します。Optimizelyでは、ABテストだけでなく、テストを詳細に分析することも可能です。ホーム画面の「テスト」から「結果」をクリックすることで、テストの計測結果が表示されます。
設定した目標をバリエーションごとに確認できるため、目標に設定した数値を見落とさず、結果を細かく追えます。また、グラフを用いた結果表示により、数値の変化も視覚的に確認できるのも良い点です。
8:結果からトラフィックの割り当てを行う
最後に、結果からトラフィックの割り当てを行います。ABテストを走らせて悪いバリエーションが出てきた場合、「オプション」から「トラフィックの割り当て」を用いて悪いバリエーションへの流入を止めましょう。
流入を絞ることにより、他のバリエーションへの流入を増やせるため、ABテストの結果を早く出せるようになります。
ABテスト以外にも備わっている便利な機能
OptimizelyではABテストを簡単に実施できるほか、便利な機能が装備されています。以下で概要を解説します。
・ターゲティング機能→ABテストの対象者を、「ブラウザやデバイスの種類」「新規訪問/リピーター」など様々な条件で設定できます。
・複数ページテスト→複数のページにまたがりABテストを実施できます。
・多変量ABテスト→ページ内の複数の要素を同時に変更し、最適な組み合わせを把握できます。
・他のアクセス解析ツールとの連携→Google AnalyticsやAdobe Analyticsなど、様々な解析ツールと連携できます。
・リダイレクト機能→別URLのページ同士でABテストを実施できます。
・モバイルサイト/アプリのABテスト機能→PC向けのサイトだけでなく、スマホからの流入のみに絞ってモバイルサイトやアプリのABテストが実施できます。
Optimizelyでは上記のような機能により、さらに便利に活用できます。
Optimizelyの価格とプラン
Optimizelyでは、価格とプランについては問い合わせが必要となります。ユーザーの要望に合わせ、最適なプランを提供してもらえるため、費用について検討する際は問い合わせてみると良いでしょう。
なお、現在では無料トライアルは終了しておりエンタープライズ版のみとなるため、問い合わせの際はその点についても留意しておくと良いでしょう。
ツールを活用しても残りやすい2つの課題と有用なツールの紹介
Optimizelyのような本来かなりの工数がかかるABテストを簡易化してくれる便利なツールを利用しても、課題感が一つも残らないようになる訳ではないかもしれません。
そこで、現場でABテストなどをおこなっている方にとって課題感が残りやすいポイントを2点紹介しますので、参考にしてください。
テストデザインの作成
ABテストは実行に移る前の段階で、テストデザインの作成に課題感を感じやすいです。これは単に工数がかかるというだけでなく、課題を引き起こす可能性があります。
まず、ABテストでは単に異なるデザインを作るだけでなく、実際に価値ある改善が見込めるテストデザインを作り出すことが求められます。これにはユーザー行動の深い理解と幅広い商業デザインの知見が必要で、時間とリソースの制約を受けることも少なくありません。
当然ながら、テストデザインは常に期待したような結果をもたらすとは限りません。なぜなら、ABテストは仮説検証だからです。そのため、大量のリソースを使ってテストデザインを作ることは大きな損失を招きかねないリスクとなります。
ABテストを効果的かつ効率的に実行するには、程よいリソースで改善が見込めるテストデザインを作成し、適切にテストすることがポイントです。
テスト結果の正しい解釈と効果的な改善の実施
ABテストの結果は、データを適切に理解し、次の具体的なステップにつなげることが求められます。
テスト結果を解釈する際、AとBのパフォーマンスを単に比較するだけでなく、その差が統計的に有意なのか、一時的なものでないかを確認するため、統計的に考えることが重要です。
さらに、テストから得られた知見を具体的な改善に転換するためには、ABテストを実行した本来の目的に適った効果が得られていたかを見極める能力も重要です。
成功したABテストの結果が全ユーザーに適用できるわけではないことも理解が重要です。ユーザーの行動パターンや好みは常に一定ではないため、テストをおこなったセグメントなどをあわせて考慮することで価値のあるサイト改善に繋げることができるでしょう。
ABテストは一過性の活動ではなく、継続的なプロセスと考えた方が良いでしょう。テスト結果を基に新たな仮説を立て、テストを繰り返すことで、サイトは徐々に最適化され、ユーザーニーズに対応するようになり、成果に結びつくようになるでしょう。
次の項目では、Optimizelyの比較対象となる、ABテストが簡単に実行できる他のツールを紹介するので参考にしてください。
LPやWebデザインの改善を「自動化」するツール
ABテストを効果的に実行するためには、先述した2つの課題をクリアする必要があります。
一般的には、時間をかけてたくさんのサイトを検索し、参考になるデザインを探す中でテストデザインを決定する方が多いようです。そのため、既に有効な結果が出ると検証されたデザインのパターンが多く存在するデータベースは重宝するでしょう。
また、検証結果などに対する改善案にどのような効果がありそうかわからずに迷走してしまうようなことを防ぐために、テストデザインの改善案を自動で提案を受けることができたらリソースの損失が劇的に減るのではないでしょうか。
そこでおすすめなのが、株式会社LeanGoが提供する「Dejam」です。
「Dejam」は、LPやWebのサイト改善用ツールです。大きな特徴は、豊富なデザインのデータベースを保有していること、サイトの改善案を自動で提案を受けることが可能であるということです。
極端に言えば、サイト改善の経験などがあまりないような方であっても有効な施策をおこなうことができる機能が実装されているツールと言っても良いでしょう。
ABテストなどを通じてサイト改善をおこなう中で、リソースの損失を抑えたい方や、素早くPDCAサイクルを回転させて効率的にプロジェクトを進めたいと考えている方におすすめと言えるでしょう。
公式サイト:https://leango.co.jp/dejam/
Optimizelyの特徴や機能を把握して導入を検討しよう
本記事では、Optimizelyの特徴や、Optimizelyを用いたABテストの作成手順などを紹介しました。
Optimizelyでは、特別なコーディングスキルを要さずボタン1つでABテストを実施できます。ABテストを迅速に実行し、高速で改善サイクルを回すことにより、変化の早いユーザーニーズにも適宜合わせることが可能です。
本記事で紹介したOptimizelyの特徴や機能を参考として、ABテストを通して有効なサイト改善を実行するためのツールとして検討してみるのも良いでしょう。
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